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特殊なケースで死亡した時の対応
特殊なケースで死亡した場合の対応は、以下の通りとなります。
1.臓器提供の場合
臓器提供は、脳死後、あるいは心臓が停止した死後にできる
医師から脳死の可能性が高く、回復の見込みがないことを説明されたら、医師に意思表示カードを持っていること、臓器提供の意思があることを伝え、医師からJOT(日本臓器移植ネットワーク)に連絡を取ってもらう。
2.事故死や変死、自殺の場合
死亡の原因が特定できない場合は、「変死」として扱われる
直ちに警察に連絡し、現場を保存する。死因が不明の場合は、行政解剖(死因が不明で犯罪性のない異常な死体の死因究明のために行う解剖)または司法解剖(犯罪性のある死体の死因究明のために行う解剖)が行われます。検視・解剖が終了すると、警察から診断書(死亡診断書)が発行されます。
3.献体登録されていた場合
研究のために遺体を大学などに寄贈(献体)する
ドナー登録された方が亡くなられた場合、ご遺族は登録窓口に連絡し、ご遺体搬送の手続きを相談されます。通夜、葬儀の後、棺はそのまま献体場所へ運ばれます。遺骨の返還には1~3年程度かかるため、遺骨の引き渡しは後回しになります。献体先への搬送や火葬の費用は、献体者が負担します。
遺族(配偶者、親、子、兄弟姉妹など、同居・別居を問わず)が一人でも反対すると、故人の意思であっても献体することはできません。
4.自宅や外出先で急死した場合
医師が死亡を確認するまでは、遺体に触れたり動かしたりしない
自宅や外出先で急死した場合、または家族が死亡に気づいた場合は、すぐに医師に連絡し、死亡を確認する必要があります。警察に連絡し、警察医を呼ぶ場合もあります。死因が不明な場合は、行政解剖が行われることもあります。
5.病理解剖する場合
死因の解明や研究のために、遺体の解剖を要請されることも
病理解剖に抵抗がある場合は、お断りすることができます。故人の配偶者や両親がいない場合は、その方が判断します。剖検の費用は病院が負担します。解剖後、ご遺体は元通りに縫合され、きれいに拭き取られた後、ご遺族に返されます。
6.国内の遠隔地で死亡した場合
現地の医師に死亡診断書を書いてもらう
遺骨の搬送が困難な場合は、市区町村役場に死亡診断書を提出し、火葬許可証を取得し、現地で火葬後、遺骨を持ち帰り葬儀を行います。飛行機で持ち帰る場合は、遺骨の取り扱いについて航空会社に相談してください。
7.感染症で死亡した場合
遺体の移動が制限、禁止、または24時間以内での火葬の許可がなされる
「感染症及び感染症の患者に対する医療に関する法律」の1~3類に規定されている感染症(エボラ出血熱、赤痢、コレラ、腸チフスなど)で死亡した場合です。早期火葬の場合、病院から火葬場へご遺体を搬送して火葬し、自宅にご遺体を持ち帰ってから改めて葬儀を行うことが多いようです。
8.海外で死亡した場合
現地の警察、在外公館を経て、国内の近親者に死亡の連絡がある
ご遺族は、旅行先に誰が行くかを家族と相談し、できるだけ早く出発してください。パスポートがない場合は、申請から数時間以内に発行されるような特別な措置をとることも可能です。航空券や宿泊の手配は旅行代理店に依頼し、できるだけ早く手配する。
海外から日本へ遺体を搬送する場合、①現地医師の死亡診断書(日本大使館・領事館署名入り)、②日本大使館・領事館発行の埋葬許可証、③現地葬儀会社発行の防腐剤証明書が必要です。
(3)については、現地の葬儀社にエンバーミング(遺体に防腐処理を施し、生前の美しい状態を維持すること)を依頼してください。これらの書類を航空会社または旅行会社に提出し、航空手荷物運送状を発行してもらう。
上記書類と故人のパスポートを日本大使館に提出し、日本への遺体送還の許可を得る。輸送は棺桶に入れて航空便で行い、遺体は手荷物として扱われます。
輸送費や遺体の破損を考慮し、現地で火葬して日本に持ち帰る場合は、現地医師の死亡診断書、火葬証明書、日本大使館・領事館発行の出国証明書も必要です。各国の習慣や宗教観に反しないよう、日本大使館・領事館の職員にご相談ください。