<第43回>配偶者の収入も審査の対象に 住宅ローン審査では勤務先や収入も審査対象に|属性審査
記事のポイント
- 収入合算」と「ペアローン」で融資を受けることができる。
- 収入合算には、「連帯保証」と「連帯債務」の2種類がある。
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住宅ローン審査は収入合算などを上手に活用しよう
住宅ローンの融資額は、借主の収入によって決まります。借主の収入だけでは購入希望物件の融資が受けられない場合、「収入合算」や「ペアローン」を利用することで融資を受けられる可能性があります。メリット・デメリットをよくお確かめの上、ご利用ください。
収入合算
配偶者の所得を合算して審査することをいいます。収入合算の要件は金融機関によって異なります。基本的には、同居している親族、子供、配偶者で、その収入を合算して、借入者の収入の1/2までなら審査に通るとされています。また、収入合算には、借主の収入を連帯保証する場合と、借主の収入を連帯債務とする場合の2種類があります。
連帯保証の場合、借主が主債務者となり、不動産所有権は借主の単独名義となる。主債務者がローンを支払えなくなった場合、連帯保証人の連帯保証人の所得が支払わなければなりません。また、主債務者は自由に不動産を売買することができますが、連帯保証人はそれができません。
連帯債務者の場合、借入人は主債務者ですが、連帯保証人は一つのローンに対して連帯して責任を負うため、それぞれが不動産の所有権を持つことになります。また、住宅ローン控除は各借入人が受けることができますが、団信に加入できるのは主債務者のみです。
収入合算とは?
申込者の配偶者や同居の家族が申込者本人以外の収入を得ている場合、申込者の年収を申込者本人に加えて住宅ローンの審査・借り入れを行うことです。
団体信用生命保険(団信)
住宅ローン申込者が死亡または高度障害になった場合に、住宅ローンの残債を補填する保険です。
ペアローン
1つの物件に対する住宅ローンを2つに分割して借りること。例えば、4000万円の物件に対して、夫が2000万円、妻が2000万円の住宅ローンをそれぞれ借り入れたとする。この場合、夫と妻が主たる債務者であるため、夫と妻がそれぞれ住宅ローンの申込書を提出し、ローン手数料などもそれぞれ負担しなければなりません。夫婦それぞれが同じ物件に対して別々の住宅ローンを借りているため、それぞれ別個の持分を持ち、それぞれ住宅ローン控除を受けることができます。また、住宅ローン控除は各自が受けることができます。また、団信はそれぞれが団員として受けることができます。
収入合算・ペアローンの注意点
共稼ぎの方のキャリアプランを考える。例えば、共稼ぎの方が仕事をやめた場合、返済部分は共稼ぎの方が負担することになります。また、ローンの返済部分は共稼ぎ者が負担することになりますので、共稼ぎ者から主債務者への贈与とみなされ、贈与税の課税対象となります。
贈与税が課税される可能性があります。
所得合算・ペアローンのメリット
概要
- 収入合算等の要件は貸出先により異なる
- ローン手数料は、ペアローンの場合、それぞれの借入者にかかります。
- 共稼ぎ者のキャリアプランを考慮しながらローンを利用する。